2024/12/14

年内に日仏哲学会の査読誌の応募締め切りがある。修論は来年以降、先行研究をもっと取り入れて論争的に整形してからどこかに応募しようかと思っていたのだが、頑張れば今月中にとりあえず応募できるんじゃないかという気が沸々としてきて、色々考えてみた。

が、ちょっと難しいかもしれない。書くトピックは色々あるにはあるのだが、それが先行研究に対してどういう点で新規性を示すことができるか、どのような「アーギュメント」(最近『まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書』を読んだ)を提示できるかと考えると、いまいちアイデアが思いつかない。

というのも、この論文は先行研究出発型ではないからだ。レーナルトに着目するというのは多分新しいというか、ほかにはあまりないと思うので、それによってなにか既存の解釈に対して付け加えられるものがあればいいのだが。パロール、抵抗、人類学、シェーマL等々、いくつか考えてざっと調べてみたものの、道筋が見つからない。

レーナルトの方でなにか僕自身のユニークな解釈があるとすれば、充溢したパロールの関係締結的機能と関係変容的機能という、二つの機能の連関についてだろう。ただそれは、なにか既存の諸解釈に対してどのような角度から転覆をもたらすことができるだろうか。難しい気がする。マリノフスキー章でいえば、『意味の意味』やマッサーマンとの関わりでのラカンの脈絡論についてか。それも、整理としてはいいかもしれないが、主張の独自性にはならないと思う。

つまり、今のままでは「アーギュメント」がないのだと思う。アーギュメントを論証するためのトピック、素材だけがある。修論で行ったいくつかの弱い主張を、そのまま査読論文にすることは難しい。だから、あの素材を使うことでどんなアーギュメントを提示することができるかということを考えた方がいいかもしれない。

そしてアーギュメントを思いつくためには、やはり先行研究出発型でやらなければならないかもしれない。ちなみに夏頃に一気に書いた隠喩に関する論文(8/13https://shanazawa4.wordpress.com/2024/08/13/2024-8-13/~8/24https://shanazawa4.wordpress.com/2024/08/24/2024-8-24/の記事)だが、これは第1節で既存の研究をいくつか紹介してそれぞれの議論の厳密でないところを指摘し、第2節でみずからラカンのセミネールを読解して整理を行うということだった。

つまり僕はラカンの言っていることを厳密かつ整合的に理解し、整理することが得意なのであって、新しいことを言ったかというとあまり言っていないかもしれない。既存の研究に共通する前提を暴き出して、それを転覆するような、新しい解釈をアーギュメントとして打ち出すというような論文も書いてみたい。

ただ、どうなんだろう、ラカンに関する研究動向をしっかり追って行った方がいいのだろうか。日仏英のラカン研究が出そうな査読誌を全部細かくチェックして、ラカンに関する論文は片っ端から内容を把握していく。例えば理系の研究者ならそれをやっているはず。いまならGPTを使って迅速にできる。うむ、ちょっとやってみよう。

まずは明日以降、毎月(毎年?わからないが)チェックする雑誌の一覧を作ってみて、それぞれの刊行月をメモしておく。それで最新刊が出たらラカンに関するものは片っ端からチェックしていく。あるいはcinii、jstage、google scholorなどで日付順に見ていくか。とにかくどちらかでやってみる。徐々に過去に遡りながら、どんなことが議論されているのかを把握してみる。何らかの形でそれをルーティン化していく。

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“2024/12/14”. への1件のコメント

  1. 2024/12/27 – shanazawa.com

    […] 夕飯を食べて、学会参加の応募文と論文をメール送信。終わった。修論が終わってそのままゆっくりしようとしたところ、12/14(https://shanazawa4.wordpress.com/2024/12/15/2024-12-14/)にせっかくなら応募してしまおうという気になり、そこから約2週間。できそうだ、と、やっぱり難しそうだ、が交互に訪れ、一日一日のアップダウンが激しかった。 […]

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2024/12/27 – shanazawa.com への返信 コメントをキャンセル